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九州大学刑事政策研究室の道のり
九州大学刑事政策研究室の歴史は、1979年に刑事政策講座が創設されたことにまで遡ります。
講座創設の経緯を、『自由の学燈をかかげて——九州大学法学部六十年のあゆみ』(九州大学法学部、1984年)は、次のように記しています。
「法学部は、西日本における、旧制大学当時から存した唯一の法学部として、法律・政治に関する学問・研究の中心となり、大きな学問的業績を示した。(略)もちろん、これまでの伝統や実績のうえに胡坐をかき、甘えることは許されない。学部の講座およびカリキュラムを時代と社会の変化に対応できるものに変え、充実させることが、法学部の課題である。そのためには、法律・政治の新しい学問分野や学際的研究を可能とする講座を設置する必要があった。とくに、法社会学、比較憲政論、裁判学、刑事政策学等の講座は、今後の学部の発展のためには不可欠であった。」
初代の講座担当者は故・井上祐司先生(九州大学名誉教授)であり、土井政和先生(九州大学名誉教授)がこれを継承されました。この講座では、創設時の精神を受け継ぎつつ、複雑な現代社会で生じている課題に刑事政策学として取り組んでいきたいと考えています。